防火対象物点検をする

日本国内で発生する火災による物的、人的被害は消防当局の懸命の努力により低いレベルで推移しています。しかし、ひとたび火災が発生すると多くの被害が発生し、その結果、経済活動にも影響を及ぼす事態が引き起こされます。日ごろから防火意識を高めることで火災の被害を最小限度に抑えることは我々全員の義務だと言えます。そして防火対策の一環として消防法上で防火対象物点検報告制度が規定されています。これは、特定の建物内の防火対象物の点検と報告を定期的に行うことで火災を未然に防ぐという趣旨によるものです。特に繁華街に林立する雑居ビルや大型商業施設など、近年火災による被害が報告されているような施設において、この防火対象物点検制度は極めて重要だと言えます。

先に述べたように、ひとたび火災が起こると甚大な被害が発生する恐れがあります。類焼による周囲への被害拡大も懸念されます。被害を食い止めるための最善策は防火しかありません。そこで、建物の権原者は防火対象物点検資格者を定め、一年に一回、当該建物の防火対象物点検を指示し、その結果を所轄の消防署長などに報告するよう義務付けられています。そして点検基準に適合していることが認められた場合、防火基準点検済証の表示を行います。この表示は見やすいところに付することで、建物の利用者に対して、その建物が防火点検基準に適合していることを知らせる重要な情報となります。また、いくつかの条件をクリアすることで管轄の消防署長などから特定認定を受けることがあります。この認定を受けると三年間点検報告の義務を免除し、さらに防火優良認定証を付することができます。